「鈴鹿川(すずかがわ)」は、鈴鹿市の酒蔵で作られる日本酒です。いつもの通勤やドライブなどでそばを通るおなじみの鈴鹿川が、そのまま商品名になっています。そして名のあらわす通り、鈴鹿市民の生活によりそった地元のためのお酒なのです。
今回は鈴鹿川の味の特徴やラインナップをご案内しています。また、最後には鈴鹿で購入できるお店や、メニューがある飲食店の情報もご紹介しますので、ぜひご参照ください。
地元密着型の日本酒・鈴鹿川
ここでは日本酒・鈴鹿川についてご紹介します。「作は聞いたことがあるけれど、鈴鹿川のことは知らなかった」という方も、知れば知るほど飲みたくなりますよ。
伊勢志摩サミットでおなじみ清水清三郎商店
鈴鹿川を製造する清水清三郎商店は1869年に若松で創業、2019年には創業150周年を迎えます。鈴鹿市にある酒蔵としては1軒だけです。
清水清三郎商店が注目されたのは、2016年に開催されたG7伊勢志摩サミット。食事会で提供されるお酒に代表ブランド「作」が選ばれたのです。今では一部の限定酒にはプレミアがつき、入手困難になるほど人気の酒蔵になりました。
地元自慢の酒・鈴鹿川
鈴鹿川は、清水清三郎商店が2004年に立ち上げたブランドです。鈴鹿市民に「地元の誇りのお酒だ!」と自慢してもらえるお酒になってほしいと名付けたとのこと。
同社の杜氏・内田智広氏は地元鈴鹿市出身。「鈴鹿で生涯酒造りをする」と決意して、日夜おいしいお酒の研鑽を積んでいます。酒蔵も職人も地元密着でブランド「鈴鹿川」を大事に育てているのです。
ラベルには伊勢型紙を採用
2013年から、鈴鹿川のボトルラベルには、鈴鹿の伝統産業・伊勢型紙がデザインされています。より「鈴鹿らしさ」を出したいと、江島本町にある伊勢型紙の老舗・オコシ型紙商店とコラボレーションしました。
伊勢型紙は着物の模様を染めるための型紙で、平安期や室町期など起源は諸説ありますが、千年の歴史があるといわれています。そんな伝統工芸品をまとった美しいラベルデザインの鈴鹿川は、地元の方にはもちろん、県外の方へのギフトとしても最適です。
作との味の違いとは?
鈴鹿川を飲んでみたい方からよく聞かれるのは、「作とはどう味がちがうの?」という声。作はシリーズを通して全体的に、はなやかな香りとクリアでミネラル感があります。一方で鈴鹿川はまるみがありやさしい印象、酸味や甘味のバランスがとれています。
鈴鹿川は食中酒にぴったりのお酒です。和食洋食問わずどんな食事も合わせやすい味わいは、「晩酌などに鈴鹿市民の方にいつでも気軽に飲んでほしい」との思いが感じられるでしょう。
鈴鹿川のラインナップをご紹介
つぎに、日本酒・鈴鹿川の商品ラインナップをご紹介します。純米大吟醸など合計5種類、ギフトやご自宅用などさまざまなシーンにあわせて選んでみてください。
純米大吟醸
特徴は純米大吟醸ならではのゆたかな香り。香りは花からだけではなく、口にふくんだときにも広がります。最後には鼻からやさしい香りが抜けていきます。
純米大吟醸酒とは、精米歩合が50%以下で吟醸造りのものを指す酒税法上の「特定名称酒」のことです。吟醸造りとは、精米歩合が60%以下=40%以上のお米を磨いたものを低温でじっくりと発酵する製法です。
鈴鹿川の純米大吟醸は、米をしっかり磨いているためとても洗練されています。10℃前後までよく冷やすと、さらに淡麗さが際立つでしょう。
純米吟醸
純米吟醸の味はフルーティさとシャープさのバランスが絶妙です。食材のもつ旨味を引き出してくれるので、食中酒として、とくにしょうゆ味の和食と相性がよいでしょう。
純米大吟醸酒とはことなる点は、純米吟醸酒は精米歩合が60%以下であること。だからといって味が劣っているということではありません。米をけずる量は多くなりますが、その分香りが芳醇になるのです。
飲み物を冷やすと香りが消えてしまいがちですが、鈴鹿川の純米吟醸は冷やしても、その香りは健在です。よく冷やして、夏の晩酌用にいかがでしょうか。
大吟醸
ふんわりとした香りとは対照的に、ガラスのようなシャープが特徴なのが鈴鹿川の大吟醸酒です。こちらも吟醸造りならではの香りを楽しむために、少し冷やしてお召し上がりください。
大吟醸酒とは精米歩合が50%以下で吟醸造りのもの、そして醸造アルコールを添加しています。加えることで、精米歩合が高い分、糖分をおぎないバランスをとっています。純米吟醸酒よりもスッキリとしていますよ。
吟醸
鈴鹿川の吟醸酒は清涼感ある味わいです。中華や和食など、甘辛の味付けの料理の食中酒としておすすめですよ。
吟醸酒は精米歩合が60%以下で吟醸造りのお酒です。醸造アルコールを添加していますが、これは味にまるみをもたせるためのものです。吟醸ならではのゆたかな香りが特徴ですが、後味はサッと引くキレがあります。吟醸酒ですので、よく冷やして飲むのがおすすめです。
純米
純米は米のうまみを感じられます。まさに昔ながらの地酒といった印象で、あたたかみのある味です。味わいの広がりがありますので、じっくりと晩酌をするのにぴったりのお酒です。
鈴鹿川の純米酒は、冷酒はもちろんのこと、お燗で飲むのももおすすめです。季節を通して飲んでも飲み飽きない、やさしい味がするでしょう。
鈴鹿で鈴鹿川が買える店・飲める店
最後は鈴鹿市内で日本酒・鈴鹿川を購入できる酒屋さんや、お酒を提供する飲食店をご紹介します。特約店限定販売の「作」とはちがい、鈴鹿川は地元のスーパーや小売店などでで販売しています。いきつけのお店でよくみてみると、お酒コーナーでとりあつかっているかもしれませんよ。
鈴鹿川が買える店
太田屋
清水清三郎商店の日本酒すべてを取りそろえるのが「太田屋」、近鉄箕田駅から東へ100mの場所にあります。
日本酒、とくに低温熟成で造られた吟醸酒は、温度管理が命。こちらのお店は蔵元と直接取引をおこない、冷蔵温度などの品質管理をしっかりおこなっています。蔵元直送と変わらない、確かな品質のままで味わえますよ。
鈴鹿市内で鈴鹿川を飲もう!
花火
黒を基調したクールな外観がおしゃれな「花火」。「作を飲んでみたいけれど、入りにくい雰囲気の居酒屋はちょっと……」と敬遠される女性も喜ぶお店です。2名から30名まで対応するおしゃれな個室を完備していますので、ぜひデートで訪れてみてください。
花火の自慢は市場直送の鮮魚メニュー。和食と相性がよい鈴鹿川と味わうのが最高です。また、居酒屋の定番メニューをおしゃれな創作料理にアレンジしていますので、おしゃれな見た目も注目です。
隠れ庵個室のたわわ 白子駅前店
松阪牛や伊勢真鯛など、地元の食材を使った創作料理を提供する「たわわ」。天ぷらなどの和のメニューにチーズを使う等、おどろきの食材の組み合わせは目でも舌でも楽しめますよ。
創業15年で三重県内に複数店舗がありますので、古民家風の落ちついた雰囲気の居酒屋さんとしてすでにご存知のかたもいらっしゃるのでは。こちらは全室個室ですので、「鈴鹿川をゆっくりと堪能したい」という方はぜひご利用ください。
東樽
白子駅から徒歩10分の場所にある「東樽(とうだる)」は、コース料理が充実しています。懐石料理が中心ですが、なかにはピザのメニューも。お子さまから大人までご家族で集まる会食におすすめです。
カウンターやテーブル、掘りごたつと席が選べるのもうれしいところ。サシ飲みから宴会まで幅広く対応していますよ。
まいど
「まいど」は海女小屋をイメージした浜焼き居酒屋です。日本酒のお供といえば、やはりお魚ではないでしょうか。お店では魚介や干物を自分の席にある網焼きコンロで焼き、アツアツのままいただけます。
ほかにも、活伊勢海老の姿造りや一頭買いしたマグロなどの鮮魚メニューも豊富。お店自慢の魚と鈴鹿川をトコトン堪能できますよ。
まとめ
日本酒の鈴鹿川を紹介しました。鈴鹿市民であればいちどは飲んでほしいお酒です。仕事帰りにひとりでじっくり飲むのも、みんなで集まってワイワイと楽しむのもいいですね。ぜひお気軽に、いつものお酒として鈴鹿川を手にとってみてください。
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